Gaye, Marvin (マービン・ゲイ) 3/3(1970-1982)
おそらく最も古い体質のモータウンレコードから、「What’s Going On」という、アーティストによるセルフプロデュースのメッセージ性の高いアルバムが出たというのはスゴいことだったんだろうね。これをStevie Wonderが追っかけたわけだ。アルバムのリリースまで2年のブランクがあるが、Tammi Terrellの死のショックも影響しているらしい。
5992以外は全曲「Anthology」に収録。このアルバム、90年頃に日本盤を買ったのだけれど、ヒット曲はほとんど入っているスグレモノだった(モータウンのアーティストのシリーズが他にも沢山出てた)。
05980 The End Of Our Road (エンド・オブ・アワ・ロード) 70年40位
5981の前に1曲。Norman Whitfield、Barrett Strong等の曲をGladys Knight & The Pipsがヒットさせて、それをカヴァーというのは「悲しいうわさ」と同じパターンだが、こちらは不発。
05981 What’s Going On (愛のゆくえ/ホワッツ・ゴーイン・オン) 71年2位
ボーカル、リズム、コーラス、ストリングス、サックス…。私の語彙ではこの曲の持っている複雑な魅力は伝えられない。弟がベトナム戦争に行っていたことが、反戦というテーマに影響したらしい。なぜ1位になれなかったのかと思って調べたら、「Joy To The World」のためだった、う〜ん。ローリングストーン誌のベスト500で4位、R&Bチャートでは5週No.1。
https://www.youtube.com/watch?v=o5TmORitlKk&feature=emb_logo
05982 Mercy Mercy Me (The Ecology) (マーシー・マーシー・ミー) 71年4位
この曲も大好き。エコロジーがテーマ。R&BチャートNo.1。
05983 Inner City Blues (Make Me Wanna Holler) (無への叫び) 71年9位
5981〜5983はアルバム「What’s Going On」からの三部作って感じだね。この曲はゲットーがテーマ。これもR&BチャートNo.1。
05984 Trouble Man (トラブル・マン) 72年7位
同名映画の主題歌。どんな映画か、全く知らないが。『黒いジャガー』とか『スーパー・フライ』とかもあった。Marvinのファルセットが炸裂。
05985 Let’s Get It On (レッツ・ゲット・イット・オン) 73年1位
社会派から一転、セックス一辺倒へ。当時はそんな歌だなんて、全然知らずに、温かい歌声だなあと思って聴いていた。ローリングストーン誌のベスト500で167位、R&Bチャート6週No.1。
05986 You’re A Special Part Of Me (噂の二人) 73年12位
4人目のデュエットの相手は何とDiana Ross。大物同士ではあるが、あまり評判よくないよね。クレジットは、Diana Ross & Marvin Gaye。
05987 Come Get To This (夢を追いかけて) 73年21位
アルバム「Let’s Get It On」からの第2弾だけれど、60年代っぽさもある。
05988 My Mistake (Was To Love You) (マイ・ミステイク) 74年19位
Diana Ross & Marvin Gayeの第2弾は、掛け合いソング。なぜか、シングル持ってた。メロディがわかりやすかったからだろうな。
05989 Distant Lover (ディスタント・ラバー) 74年28位
ライヴ録音。とにかく、歌い出しのところの歓声に圧倒される。熱唱につれ、熱狂的歓声も高まっていって、スゴいな。
05990 I Want You (アイ・ウォント・ユー) 76年15位
「What’s Going On」の再来って言ってもいいぐらい。七変化のボーカル(コーラス)と不思議な世界(コンガのせいかな?)が繰り広げられる。マイフェイバリット。R&BチャートNo.1。
https://www.youtube.com/watch?v=3bxRYEt92TQ
05991 Got To Give It Up (Pt.Ⅰ) (黒い夜(パート1)) 77年1位
ライヴ盤に入っているけれど、スタジオジャム。チープな?トラックにMarvinのファルセットがのって、これがまたいいなあ。2013年のRobin Thickeの大ヒット「Blurred lines」が盗作だと訴えられて負けたんだよね。あっちも、またかっこいいこと。R&Bチャート5週No.1。
05992 Sexual Healing (セクシャル・ヒーリング) 82年3位
打ち込みサウンドをバックにMarvinの極上ボーカル。この復活の後、どんな作品を聴かせてくれていたのだろう? 最初で最後のグラミー賞、最優秀R&B男性ボーカル賞受賞、実質遺作になってしまった。悲しすぎる。ローリングストーン誌のベスト500で231位、R&Bチャート10週No.1、プラチナディスク。
なお、2001年にMarvinをフィーチャーしたErick Sermonの曲がTop40入りしている。
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