Holly, Buddy / The Crickets (バディ・ホリー/クリケッツ)
John Lennonの「ロックンロール」で一番気に入った曲が「Peggy Sue」、そのオリジナルをやっていた人ということで、初めてBuddy Hollyを知ったのだと思う。Don McLeanが「American Pie」で「音楽が死んだ日(The day the music died)」と歌ったのは、59年2月3日Buddy Hollyが22歳の若さで、Ritchie Valens、Big Bopperとともに飛行機事故で亡くなった日のことであるのは有名な話。以前紹介したTommy Deeの「Three Stars」もこの3人のことを歌っている。
36年テキサス州生まれ。ロックンロールの創世記のスターと言えば、まずElvisだろうが、Chuck BerryやLittle Richardと並んで次に名前を挙げるべきなのがBuddy Hollyだ。Beatles、StonesからElvis Costello(格好も歌い方もそっくりだよね?)まで、ロックシーンに与えた影響は絶大。Brunswickから出た曲(3734,3736,3737,3739)はバックバンドのCrickets名義で、Coralから出た曲(3735,3738,3740,3741)はBuddy Holly名義になっている。Cricketsのメンバーは、ドラムスのJelly Ivan Allison(彼の後の奥さんがPeggy Sueだ)、リズムギターのNiki Sullivan、ベースのJoe B. Mauldinで、これが後のロックバンドの原型になった(多分)。86年ロックの殿堂入り。日本のウィキが詳しいので、リンクしとく。
3741以外は2枚組「The Very Best Of Buddy Holly」に収録。
03734 That’ll Be The Day (ザットル・ビー・ザ・デイ(いつの日か)) 57年1位 Linda Ronstadtのカヴァーで知った。ロックンロール・クラシック。シンプルだけど、魅力がギュッと詰まってる。歌い方とドラムスが好きだなあ。タイトルは西部劇「捜索者(The Searchers)」のジョン・ウェインの台詞から採られている。ローリングストーン誌のベスト500では39位。ゴールドディスク。
03735 Peggy Sue (ペギー・スー) 57年3位 何と言っても、思い入れのあるのはこの曲。独特のドラムパターン、間奏のせわしないギターソロが大好き。ローリングストーン誌では194位、は低すぎだろ!ゴールドディスク。
03736 Oh, Boy! (オー・ボーイ) 57年10位 彼のヒット曲では一番ロックンロールっぽいかな?
03737 Maybe Baby (メイビー・ベビイ) 58年17位 Buddy Hollyらしい独特なノリ。Stonesはこの辺から影響を受けているのかな? もちろん一番有名なのは「Not Fade Away」だが。
03738 Rave On (レイヴ・オン) 58年37位 彼の裏声を活かした独特の歌い方はヒーカップ(しゃっくり)唱法というけれど、それが存分に堪能できる曲(今までの曲でも堪能できますが…)。他の人には真似できなさそう。ローリングストーン誌では154位。
03739 Think It Over (シンク・イット・オーヴァー) 58年27位 ピアノがアクセント。相変わらずコーラスもいいなあ。
03740 Early In The Morning (アーリィ・イン・ザ・モーニング) 58年32位 Bobby Darinの曲。彼自身でも同時期にヒットしている。バックボーカルはThe Helen Way Singers。こっちはサックスがアクセントに。
03741 It Doesn’t Matter Anymore (イット・ダズント・マター・エニモア) 59年13位 Cricketsとは別々になって(また一緒に演る話はあったらしいが実現せず)、最後のスタジオ録音。何故かストリングスのアレンジだし、ポップスっぽいし、Buddy Hollyはどこへ進もうとしていたのだろう? それは永遠の謎になってしまった。作曲はPaul Anka、演奏はDick Jacobsオーケストラ。
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