Goodman, Dickie (ディッキー・グッドマン) (Buchanan And Goodman)
ついに50年代のアーティストの登場である。とは言っても、私が彼を知ったのは70年代のヒット曲だが。
ディッキー・グッドマン(1934-1989)は、break-inレコードを考え出し、ひたすら出し続けたコメディ作家?である。break-inというのは、グッドマンがレポーターに扮し、インタビューされた相手(市民とか大統領とかジョーズとか)がヒット曲のフレーズで答える(オリジナルの曲を使う)というコメディ・レコード(向こうではノベルティ・レコードと言うが)。まあ実際に聴いてみれば、どんなものかわかります。この手のは他にもいろいろ作られたが、John & Ernestの「Super Fly Meets Shaft」もグッドマンの作品。
00219 The Flying Saucer (Parts 1&2) (ザ・フライング・ソーサー) 56年3位
記念すべきbreak-inレコードの第1作。00221までBuchanan And Goodman名義。空飛ぶ円盤に関するレポート。Part1に使われている曲は以下の通り。
The Platters「The Great Pretender」→Little Richard「Long Tall Sally」→Frankie Lymon & The Teenagers「I Want You To Be My Girl」→Fats Domino「Poor Me」→Elvis Presley「Heartbreak Hotel」→The Penguins「Earth Angel」→Smiley Lewis「I Hear You Knockin'」→Little Richard「Tutti-Frutti」→The Platters「The Great Pretender」。(但し、これは私がiPodに入れているバージョンで、バージョンによってはもっと曲数が多いものもあるようだ。)
このレコードが出ると、許可なく曲を使われたと多くのレコード会社がグッドマンを訴えたが、単なるコピーではなく新たな創作であると認められ、グッドマンが勝訴した。レコードはミリオンセラーに。
25年後に日本でタモリの「戦後日本歌謡史」が発売禁止になったのを考えると、彼我の差は大きいと言わざるを得ない。「戦後日本歌謡史」でも歌手の名前が微妙に変えてあったが、このレコードでもClattersとかPelicansとかなっているのが笑えた。
00220 Flying Saucer The 2nd (フライング・ソーサー・ザ・セカンド) 57年18位
Flying Saucerの続編。基本的には一緒です。Elvis PresleyとかEverly Brothersとかが使われてる。
00221 Santa And The Satellite (Parts Ⅰ&Ⅱ) (サンタ&サテライツ) 57年32位
Flying Saucerのクリスマス盤。これも基本的には一緒というか、皆一緒です。
00222 Energy Crisis ‘74 (エナジー・クライシス74) 74年33位
ずっとbreak-inレコードを出し続けていたグッドマンだが、これが17年ぶりのトップ40ヒット。エネルギー危機について大統領に聞くという設定。エネルギー不足でレコードが終わってしまうというオチ。
00223 Mr.Jaws (ミスター・ジョーズ) 75年4位
スピルバーグの大ヒット映画「ジョーズ」のパロディで、日本でも話題になった。使われている曲は以下の通り。
Bazuka「Dynomite」→Olivia Newton-John「Please Mr. Please」→James Taylor「How Sweet It Is」→War「Why Can't We Be Friends?」→K.C. and the Sunshine Band「Get Down Tonight」→Van McCoy「The Hustle」→Captain and Tennille 「Love Will Keep Us Together」→Glen Campbell「Rhinestone Cowboy」→Eagles「One of These Nights」→Bee Gees「Jive Talkin'」→10cc「I'm Not In Love」→Melissa Manchester「Midnight Blue」。
ジョーズにインタビューしていたレポーターが海に引きずり込まれてしまうというオチ。その後、ノベルティ・レコードはアル・ヤンコビックの替え歌が主役になりましたね。


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