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2020年5月 9日 (土)

Jefferson Airplane / Jefferson Starship / Starship (ジェファーソン・エアプレイン/ジェファーソン・スターシップ/スターシップ)

 60年代のJefferson Airplane70年代のJefferson Starship80年代のStarshipと名前と姿を変えながら、生き残った稀有なグループ。音は全く変わったけれど、オリジナルメンバーは結構残っているのも不思議だ。主要メンバーはGrace Slick(女性ボーカル)、Marty Balin(男性ボーカル)、Paul Kantner(ボーカル、ギター)、Jorma Kaukonen(ギター)等。

 何と言ってもサイケデリックロックの雄としての60年代、産業ロックの雄?としての80年代が有名だが、私が一番好きだったのは地味目の70年代。Jefferson Starshipの「Miracles」にはハマりました。96年ロックの殿堂入り。

 5095以外は、「The Essential Jefferson Airplane / Jefferson Starship / Starship」に収録。

 

05086 Somebody To Love (あなただけを) 67年5位

 Jefferson Airplane65年サンフランシスコで結成されたが、その前身でGrace Slickが在籍していたThe Great Societyのオリジナルで、作曲は義弟のDarby Slickである。同じGraceのボーカルだが、もうちょっとのんびりしたフォーク調で、それはそれで心地よい。それと比べると、テンポは上がり、Grace のボーカルの迫力がはるかに増している。もはやロックのスタンダードの1曲だね。ローリングストーン誌のベスト500では274位。

https://www.youtube.com/watch?v=ceJQoKl2-F8

 

05087 White Rabbit (ホワイト・ラビット) 67年8位

 5086と同じセカンドアルバム「シュールリアリスティック・ピロー」より。

ローリングストーン誌のベスト500では478位。Grace Slick作で(やはり元はThe Great Societyの曲)、「不思議の国のアリス」をモチーフにしたドラッグソング。5086のような明快さはなく、シングルヒットするような曲とは思えないのだが、ベスト10入り。

 Jefferson Airplaneはモンタレー、ウッドストック、オルタモント、いずれにも出演し、フラワームーブメント等、時代の象徴として人気を維持していたのだが、Top40ヒットは生まれず、次はJefferson Starship74年にGracePaulがバンド名を変えた)としてのヒットとなる。

 

05088 Miracles (ミラクルズ) 75年3位

 マイ・フェイバリット! 彼ら唯一のNo.1アルバム「Red Octopus」からのシングル。何か捉えどころのない展開で、特にアルバムバージョンは7分近いのだけれど、間奏もなく揺らぎ続けるのが心地いい。75年に復帰したMarty Balin作で彼がボーカルを取っている。彼の場合、ソロだと甘くなりすぎだけれど、いいバランスじゃないかなあ。

https://www.youtube.com/watch?v=7m8izf-oXY4

 

05089 With Your Love (ウィズ・ユア・ラブ) 76年12位

 5088の続編的。Marty Balin等の共作で彼のボーカル。同じっちゃ同じだけど、好きなものはしょうがない。アルバム「Spitfire」のドラゴンのジャケットも印象に残ってるな。

 

05090 Count On Me (カウント・オン・ミー) 78年8位

 これもMarty節で続々編的ではあるのだけれど、作曲はJesse Barish。この人はMartinのソロ「ハート悲しく」を作った人だな。Martinのボーカルもいいけど、コーラスも素敵です。

 

05091 Runaway (ランナウェイ) 78年12位

 5090と同じアルバム「Earth」より。同一路線でちょっと甘ったるいけれど、Bメロでアクセントがついてていいんじゃないかな。私が好きなJefferson Starshipはここまで。

 

05092 Jane (ジェーン) 79年14位

 突然音は産業ロックへ? GraceMartyが脱退、Micky ThomasElvin Bishop Groupeで「愛に狂って」を歌っていた)が加入したのだ。音はForeignerみたいだ。突然Bメロがレゲエ調なのが不思議。

 

05093 Find Your Way Back (ファインド・ユア・ウェイ・バック) 81年29位

 5092の路線でまっしぐら。Micky Thomasのハイトーンボイスといい、既にStarshipだね。欠けていたのはキャッチーなメロディとGraceのボーカルだけか。

 

05094 Be My Lady (ビー・マイ・レディ) 82年28位

 Grace Slickが復帰。Mickyとのツインボーカルに。産業ロックにまっしぐらかと思ったら、微妙に逆戻りしていて、かえって中途半端かな。

 

05095 Winds Of Change (奇蹟の風) 83年38位

 5094と同じアルバムより、タイトルチューン。久々にGrace節が聴ける曲。中途半端さは5094と共通だが、ギターがかなり前面に。

 

05096 No Way Out (ノー・ウェイ・アウト) 84年23位

 Jefferson Starship最後のヒット。もうStarshipの音。曲はStarship時代のプロデューサーPeter Wolfだし(J.Geils Bandのリードボーカルとは別人です)。繰り返しになるが、欠けているのはキャッチーなメロディだけ。メインストリームロックチャートNo.1。メインストリームロックって、何だ?

 冒頭にオリジナルメンバーは結構残っている等と書いたけれど、Paul Kantnerがやめたので、残ったのはGrace Slickだけでした。で、Paulが訴えたんで、Jeffersonが使えなくなり、バンド名はStarshipになるのであった。

 

05097 We Built This City (シスコはロック・シティ) 85年1位

 彼ら初のNo.1ヒット。産業ロックとか書いたけれど、嫌いなわけではない。♪僕らがロックンロールでこの街(サンフランシスコ)を作った♪というのがどんなニュアンスなのか、よくわからないけれど、とにかく勢いがあって好き。DJ(ラジオの)が実況で入ってくるのも面白い。メインストリームロックチャートNo.1、ゴールドディスク。

 

05098 Sara (セーラ) 86年1位

 マイ・フェイバリット。まさか2曲続けてNo.1とは。この曲の次にNo.1になったHeartの「These Dreams」も大好きだが、曲調が似てる上に、Cメロ?の意外な展開が気に入っている。そう言えば、「These Dreams」は5097と作者(Bernie TaupinMartin Page)が同じだ。ところで、リードボーカルのMickey Thomasの奥さんの名前はSaraである。アダルトコンテンポラリーチャートNo.1

https://www.youtube.com/watch?v=32ScTb6_KHg

 

05099 Tomorrow Doesn’t Matter Tonight (トゥモロー・ダズント・マター・トゥナイト) 86年26位

 50975099は新生Starshipの初アルバム「Knee Deep in the Hoopla」より。このタイトルは5097の中でも歌われているんだけど、どういう意味なんだろう? で、この曲は全然キャッチーじゃない。

 

05100 Nothing’s Gonna Stop Us Now (愛はとまらない) 87年1位

 まさかの3曲めのNo.1は映画「マネキン」の曲。デュエットとして、Grace SlickMicky Thomasが選ばれたということらしい。Grace48歳で女性シンガーのNo.1としては最年長(後にCher52歳に破られる)。もはやAOR。私の苦手なヒットメーカーDiane Warrenの初のNo.1である。石川秀美の「素敵な勇気」はこの曲のパクリ。アダルトコンテンポラリーチャートNo.1、ゴールドディスク。

 

05101 It’s Not Over (‘Til It’s Over) (イッツ・ノット・オーヴァー) 87年9位

 いつの間にか他人の曲をMicky Thomasが歌う産業ロックバンドになってしまった。この曲がTop10に入ってたんだ。

 

05102 It’s Not Enough (イッツ・ノット・イナフ) 89年12位

 ついにGraceも辞めて、最後のTop40ヒット。Starshipの残骸は言い過ぎか。

 Paul Kantner2016年に、Marty Balin2018年に亡くなってしまいました。R.I.P.

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コメント

■Somebody To Love
リアルタイムに近い時代に耳にしていた記憶がある。
もちろんバックボーンとか全く知らずにメロディだけが耳に残ったレベルだけど。
というわけで、この曲は条件反射的に当時のラジオが鳴っている風景と結びついてしまって全く客観的に評価できない(好きなのかどうかもよくわからない)。

■Miracles
ヒットしていた当時はさほど気にとめていなかったけど、その後アルバム・バージョンですごく気に入りました。
「揺らぎ続ける」って全くその通り!
私はGraceって長いことやってるけどちっともうまくならない人だと思っていたが、この曲のバック・ボーカルのルーズな感じは好き。

■Count On Me
『With Your Love』が完全に『Miracles』の焼き直しだったのに対して、安直に歌い上げ系のメロディラインに走ったのが見え見え、と思ったけど、私はとても好きでした。
ここでもコーラスをキメ過ぎずにルーズに流しているのがいい。

■Jane
ここからSAKURAM氏と評価が変わってくる。
産業ロック丸出しだし、言われてみればForeigner(私が最も嫌うバンド、確か「史上最悪」ってコメントした気がするけど)っぽいのだけど、私は嫌いじゃなかった。
なんでだろ?
すごく大雑把な言い方だけど私はタイトな音が好き(だから『Runaway』までの路線は本来の守備範囲ではない)なので、最後まで緊迫感を切らさず、またForeignerみたいな安直極まりないメロディに逃げたりもしていないところが良かったのだろうか。

■No Way Out
大仰なんで嫌いです。

■We Built This City
嫌いではないが、人畜無害、あえて聴こうとは思わない。

■Sara
この曲で彼らとは決定的に縁が切れた。
残念ながら大嫌いでした。
Fleetwood Macの名曲『Sara』が1位になっていないのに、なぜよりによってこの曲?と思っていた。
Mickyのボーカルも『Fooled Around And Fell In Love』とか『Jane』のように伸びやか路線で突っ走っているうちは声質が生きていいのだけど、表情に乏しい(ある意味Graceと同じでうまくない)のでこの曲では凡庸に感じられてしまう。

※「05092」中の「Elvin Bishop」のリンクが切れているみたいです。

かてぶしさん、「Miracles」の趣味が合って嬉しいです。ラストのサックスも大好きですし、力の抜けたGrace SlickがMarty Balinと上手く絡み合っているように思います。題名通り、ホントに奇跡のような曲ですよ。「Sara」はなぜかHeartの「These Dreams」と一緒に当時から好きなんですよね。「Jane」はやっぱりダメですねえ。

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