Commodores (コモドアーズ)
Commodoresにはファンク・バンドとしての顔とバラード・グループとしての顔があるが、私が好きなのは前者。とは言え、バラードもLionel Richieのソロに比べれば遥かに聴くことができる。ファンク×バラードというバンドは珍しいわけではないけれど、なかなかいいバランスだったのでは?
68年アラバマ州のタスキギー大学で結成された6人組、Jackson 5の前座を務めて名を上げ、72年にモータウンで初レコーディング。82年にLionel Richieがソロとして独立。
4857と4860以外、「The Very Best Of The Commodores」に収録。
04856 Machine Gun (マシン・ガン) 74年22位 初ヒットはデビュー・アルバムのタイトル曲で、インストルメンタルのファンク・チューン。マシンガンを模したキーボードが当時っぽい。Billy Prestonの影響だろうか?
04857 Slippery When Wet (スリッパリー) 75年19位 愛は濡れると滑りやすい? なかなかカッコイイファンクです。Lionel Richieもこんなの歌ってたんだよね。B面は日本でも流行った「The Bump」。R&BチャートNo.1。
04858 Sweet Love (スウィート・ラヴ) 76年5位 バラードでの初ヒット。ここからLionel Richieの路線が始まったわけだ。
04859 Just To Be Close To You (よりそう二人) 76年7位 うわあ、Lionel Richieだ。今聴くと、ソロよりはずっとましだが。R&BチャートNo.1。
04860 Fancy Dancer (ファンシー・ダンサー) 77年39位 久々ファンク。ブラスをフィーチャーしてて、Ohio Playersみたいでカッコいいのに、ちっとも売れてないのね。これだけ売れないと、やっぱりバラードで行こうという話になるわな。
04861 Easy (イージー) 77年4位 やっぱバラードは売れるね。彼らのバラードではこれが一番いいかな。R&BチャートNo.1。
04862 Brick House (ブリック・ハウス) 77年5位 ファンクも売れた! やっぱファンクは単調でカッコいいリフに尽きるな。♩Shake it down, shake it down now♩ってとこも気に入ってる。リードボーカルはドラムスのWalter Orange。ダウンロードでゴールドディスク。
04863 Too Hot Ta Trot (あの娘が標的) 78年24位 ファンクも売れるじゃんってことで、出したのか。でも、これはダメ。ファンキーさに欠ける。映画「Thank God It’s Friday」で使われた。R&BチャートNo.1。
04864 Three Times A Lady (永遠の人に捧げる歌) 78年1位 これが決定的だった。Lionel Richie節、全開。御愁傷様。それにしても売れ過ぎでしょ。英国でもNo.1。R&Bチャート&アダルト・コンテンポラリー・チャートNo.1。
04865 Flying High (フライング・ハイ) 78年38位 バラードが売れれば売れるほど、ファンクは精彩を失い。というか、これはアップテンポだけど、ちっともファンクじゃないな。ダンサーとしてはまあまあの出来か。
04866 Sail On (セイル・オン) 79年4位 Lionel Richieのバラードだけど、4864よりはいいか。
04867 Still (スティル) 79年1位 もちろん苦手。R&BチャートNo.1。
04868 Wonderland (ワンダーランド) 80年25位 だいたいバラードはLionel Richie、ファンクは全員で作っているのだが、これは珍しくキーボードのMilan Williams作のミッド・テンポ。ボーカルはLionel Richie。
04869 Old-Fashion Love (オールド・ファッション・ラヴ) 80年20位 これも4868に続き、Milan Williams作のミッド・テンポ。グループ内の主導権争いとかあったのか知らん。可もなく不可もなし。
04870 Lady (You Bring Me Up) (レイディ) 81年8位 アップテンポはいいが、もはやファンク魂のかけらも残っていないのが悲しい。同じ頃、あの絶望的なバラード「Endless Love」が大ヒットしていたんだよね。それとかぶらないようにしたのかな。
04871 Oh No (オー・ノー) 81年4位 やっぱ俺様のバラードじゃないと大ヒットしないんだよ、と言ったかどうか知らないが、ソロ転向前、最後のTop40ヒット。コメントするまでもなし。
04872 Nightshift (ナイトシフト) 85年3位 82年にLionel Richieが独立して、ちっとも売れなくなってしまったCommodores。片や大ヒット連発だもんね。悔しかったろうね。そんな彼らの起死回生の一発(最後のTop40ヒットになってしまったが)が、このMarvin GayeとJackie Wilsonに捧げられた曲。こいつをソウルと呼びたいね! グラミー賞最優秀R&Bボーカル・グループ受賞。R&BチャートNo.1。
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「音楽 70年代 Commodores」カテゴリの記事
- Commodores (コモドアーズ)(2013.06.02)
コメント
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お久しぶりです。
最近、なぜだか「70's Funk」というプレイリストを作って(と言ってもIsley Bros.とかOhio PlayersとかKool & The Gangとかの定番だけじゃなくてDonna SummerやRobert Palmerまで入ってるんだけど)聞きまくってるのですが、Commodoresも『The Bump』と『Machine Gun』が入っています。
どんなコメントしてたっけ、と思ったのですが、何もなかったですね。
いや、SAKURAMさんのコメントが強烈過ぎて、
圧倒されたのかな?
私も彼らのバラード系はスルーしてたが、ではファンク系が好きかというと、まあ『Brick House』がちょっとイイかな、というぐらいだったでしょうか?
今聞くと『Machine Gun』の完成度の高さに驚く。うまいなー。
『The Bump』は曲がどうこうというより「Soul Train」の画面を思い出す。
投稿: かてぶし | 2017年12月14日 (木) 22時06分
かてぶしさん、お久しぶりです。
Commodoresにコメントありませんが、当時私が誤って大量にコメントを消してしまったので、もしかしたらあったかもしれません。
私は言いたい放題言ってますね。まあ今でもあまり見解は変わりませんが。
「Brick House」のリードボーカルはドラムスと書いてますが、映像では違いますね。
投稿: SAKURAM | 2017年12月15日 (金) 19時54分
> リードボーカルはドラムスと書いてますが、映像では違いますね。
この映像だとそうですが、他のライブ映像とかだと確かに彼がドラムスやってますね。
投稿: かてぶし | 2017年12月16日 (土) 08時08分