Newton-John, Olivia (オリビア・ニュートン=ジョン) 1/2(1971-1977)
オリビア・ニュートン=ジョンというと、カントリー・ポップ、アダルト・コンテンポラリー、ミュージカル、ディスコ調など、スタイルを変えて生き残った印象があるが、私が好きなのは何と言っても初期のアダルト・コンテンポラリー、今日紹介するあたり (残りは明日紹介)。
48年英国ケンブリッジ生まれ、オーストラリアのメルボルン育ち。母方の祖父はノーベル物理賞受賞者。コンテスト番組に優勝したことがデビューにつながる。
01865 If Not For You (イフ・ノット・フォー・ユー) 71年25位 1stアルバムのタイトル曲。Dylanの曲(「ニューモーニング」に入ってる)で、George Harrison(「オールシングスマストパス」に収録)が演っていた曲。なんてことは、後で知った。今聴くと、どう聴いてもディランの曲だ。いやジョージの曲にも聴こえるか。アダルトコンテンポラリーチャートNo.1。英国では7位。オリビアの人気は英国で先に火がついた。
01866 Let Me Be There (レット・ミー・ビー・ゼア) 73年6位 アメリカでオリビアがブレイクした曲。この頃はカントリーっぽいです。Mike Sammesの低音(バス)のバックボーカルが妙に耳に残る。グラミー賞カントリー女性ボーカルを受賞。ゴールドディスク。
01867 If You Love Me (Let Me Know) (愛しい貴方) 74年5位 「Let Me Be There」と同一路線。Mike Sammesの低音も同じ。この年カントリーミュージックアソシエーションの女性ボーカリスト賞を獲るが、(カントリーでない)ポップスを歌う(アメリカ人でない)よそ者ということで、一部の人たちを怒らせた。ゴールドディスク。
01868 I Honestly Love You (愛の告白) 74年1位 カントリー色が薄まり、コンテンポラリー路線へ。彼女初のNo.1となったバラード。可憐なルックスとソフトな歌声が合っていた。囁くように歌うところが好きだったなあ。グラミー賞2部門受賞(最優秀レコード、ポップ女性ボーカル)、アダルトコンテンポラリーチャートNo.1、ゴールドディスク。
01869 Have You Never Been Mellow (そよ風の誘惑) 75年1位 連続No.1。同名アルバムよりJohn Farrar作。個人的にはオリビアと言うと、この曲が思い浮かぶ。可憐。メロウ。ゴールドディスク。
01870 Please Mr. Please (プリーズ・MR.プリーズ) 75年3位 「そよ風の誘惑」と同じ路線。「♩ジュークボックスでBの17はかけないで♩」と歌ってます。アダルトコンテンポラリーチャートNo.1、ゴールドディスク(5曲連続)。この辺までがオリビアの第1黄金期でしょうか。
01871 Something Better To Do (秋風のバラード) 75年13位 次のアルバム「Clearly Love」はいいアルバムなんだが、チャート的にはやや翳りが。6曲連続のベスト10入りを逃す。とは言え、この曲もアダルトコンテンポラリーチャートNo.1。
01872 Let It Shine (レット・イット・シャイン) 76年30位 これはちょっとカントリータッチに振れ過ぎてるなあ。それでもアダルトコンテンポラリーチャートNo.1。
01873 He Ain’t Heavy…He’s My Brother (兄弟の誓い) 76年30位 1872のB面。多くのアーティストが録音している名曲だが、Holliesのヴァージョンは私史上ベストソングの1つ。オリビアのボーカルだとちょっと荘厳さが出ないかなあ。
01874 Come On Over (一人ぼっちの囁き) 76年23位 同名タイトルのアルバムより。同郷Bee Geesのカヴァーで、BarryとRobinのGibb兄弟の曲。地味なせいか、ヒットチャート的には今ひとつだが、これもアダルトコンテンポラリーチャートNo.1。
01875 Don’t Stop Believin’ (たそがれの恋) 76年33位 これもアダルトコンテンポラリーチャートNo.1で、1868から7枚連続となる。同名タイトルのアルバムから。全部同じように聴こえるなあ。この頃日本では「ジョリーン」(多分アメリカではシングルになっていない)とか、John Denverの「カントリー・ロード」(米国では73年)とか、カントリー路線の曲が大ヒットしていた。
01876 Sam (サム) 77年20位 実は私にとって隠れた名曲。やや古めかしいワルツだけど、サビに惹かれる。英国では6位。しつこいが、これもアダルトコンテンポラリーチャートNo.1(この前にTop40入りしなかったシングル「Every Face Tells A Story」があり、これはNo.1になっていないので、連続記録は途絶えている)。
停滞気味のチャートアクションを受けて、オリビアは大きな路線転換を図るが、明日へ続く。
« Cannon, Nick (ニック・キャノン) | トップページ | Newton-John, Olivia (オリビア・ニュートン=ジョン) 2/2(1978-1996) »
「音楽 70年代 Newton-John, Olivia」カテゴリの記事
コメント
« Cannon, Nick (ニック・キャノン) | トップページ | Newton-John, Olivia (オリビア・ニュートン=ジョン) 2/2(1978-1996) »
それぞれの時期に好きな曲も「う~ん」な曲もあるなぁ。
■I Honestly Love You
今日、紹介されている中では、昔は断然この曲が好きだったんだけど、どうも「脚本はきっちりできているのだが新人女優の演技力がまだまだな上に監督の演出も構想倒れで惜しかった映画」みたいな感じがする。当初の熱が冷めて聴いてみると、ちょっと残念というところ。
録音がいかにもアナログでしかも貧弱に聞こえるのも今となっては悲しい。
■Something Better To Do
私自身はカントリー路線はやや苦手で、『Have You Never Been Mellow』や『Please Mr. Please』のお嬢様アイドル路線(?)も勘弁してほしい感じがあるが、この曲は彼女の魅力がよく出たいい曲だと思う。
■Sam
>実は私にとって隠れた名曲。
逃げも隠れもしない名曲だと思いますが(笑)。
それまでどうしても囁き系の歌声で可憐さをアピールする路線に傾きがちだったのが、この曲で正面からボーカリストとして勝負したような感じがします。
投稿: かてぶし | 2010年7月18日 (日) 16時00分
イルカ?くじら?の前ですね
Have You Never Been Mellow 超リアルタイムでした
中学生のくせにオリビアのファンクラブ作ろう!とか友達と喋ってました
米国に遊びに行く他の友人に、日本でシングルカットされていない Please Mr Pleaseのドーナッツ盤を買ってきてもらったりもしました
そして同じく
Something Better To Do(秋風のバラード)
Sam
の2曲が彼女の中で一番好きな2曲です
(シングルカットされた中で、アルバムは聞いてません)
投稿: chanpara | 2010年7月18日 (日) 21時19分
かてぶしさん、chanparaさん、こんばんは。
基本的にYou Tubeの絵がついているのが(適当な映像がある場合)私のお気に入りです。
当然「I Honestly Love You」に絵をつけようと思ったのですが、久しぶりに聴いてみたら、私も今イチだと思いました。
「Please Mr. Please」は当時の思い入れの方が勝った感じかな。
確か、日本では「Follow Me」がシングルになったんですよね。
「Sam」はお二人から支持をいただきましたが、人気あるんですね。
逃げも隠れもしない名曲! Dr.バザーズオリジナルサバンナバンドの時も同じコメントをもらってます。(笑)
「Something Better To Do」も評価高いんですね。私にはちょっと意外。
あっ、イルカですね。この件で日本ではずいぶん評判落とした。
投稿: SAKURAM | 2010年7月19日 (月) 00時01分
シングルにならなかったけど『Clearly Love』も割に好きだったなぁ。
前のコメントでスルーしてるけど『Don't Stop Believin'』もしつこくない小品感に好感が持てました。
投稿: かてぶし | 2017年7月19日 (水) 05時41分
かてぶしさん、お久しぶりです。Clearly Love聴きましたが、私はあまり印象に残っていませんでした。全く別の話ですが、マキシンナイチンゲールのバッチの話。タイトルはright back where we started fromですが、歌詞はget right back to where we started fromなので、間違いではありません。9年経っての返信になりましたが。
投稿: SAKURAM | 2017年7月19日 (水) 20時53分